ドキュメント:SSリーグ降格

その日kixはSSリーグの残留トライアルを戦うことになった。
残留トライアルは、予選の順位に関係なく最初に示された点数を取ればリーグ残留できるという、シンプルながらある種の残酷さを秘めたルールである。
対戦相手が表示される画面でプロアンサーがいないことにほっと一安心するkix。曰く「全国ランカーとかと早押しクイズしても、やってる数が違うから回収されてる問題ばっかりでつまらんよね」
また残留条件は80点と示された。クイズ形式は、多答積み重ね、連想、そして早押しだ。
連想はその形式の性格上、大量得点を取るのが難しい。そこでkixは多答積み重ねと早押しで出来るだけ点数を稼ごうと思案。
1回戦、多答積み重ねクイズ。kixはわずか10点しか獲れず敗北。まずい。これはまずい。連想はよくて40点くらいだし、早押しは最近めっぽう調子が悪い(勝率が5割を切りました)。
そうこうしてるうちに2回戦、連想クイズ。1問目、2枚目で解答。2問目、8枚目で解答。3問目、5枚目で解答。その後も正解を連発し、終わってみれば60-0の圧勝。いける。これはいける。あと10点。早押しで1問答えれば負けても残留だ。
運命の3回戦、早押しクイズ。よく見ると相手も残留トライアル。しかし向こうは対人3連勝中。気を引き締める。1問目、誤答。やってしまった。これで2問正解しなければいけない。2問目、俺正解。3問目、ドロー。4問目、相手正解。5問目、ドロー。これで0-10。そして2倍問題。時間的にこれがラストか。20点なんてどうでもいい。正解を、是が非でも正解を。全神経を集中させて画面を注視。
ペッパー警部でデビューし…」ピンポーン!もろたー。ゆっくり落ち着いてタッチしていく。「ピ」「ン」「ク」「レ」「デ」と一文字ずつ押して残り時間を見る。「?」が表示されている。ここで欲が出て最後の「ィ」を押すのを焦らす。別に次の問題が出題されて相手が答えようがこの問題を獲れば80点はクリアなのに。そしてギリギリで「ィ」を押す。やった。残留だ……!
しかし正解の表示は出ず、選択肢がまだ出ている。「えっ……」焦る。最後にギリギリまで時間を使ったので考える暇も無くタイムオーバー。
冷静になって考える。「ああ……。『ー』……」筐体に突っ伏すkix。結果80点に届かず降格。

最後のほうドキュメント風になってへんけど別にええよ。Answer×Answerやったこと無い人おいてけぼりやけど別にええよ(今に始まったことちゃうし)。